SpO2 装着部位別タイムラグ
- 2008年12月13日 06:00
- 呼吸ケア

パルスオキシメータで測定されるSpO2はプローブ装着部位によってタイムラグの差があるとされています。
では,実際どのくらい差が出るのでしょう?検証してみました。ちなみに,これが『しらべてみ隊』初ミッション![]()
記念すべき初ミッションは,当ICUスタッフのY隊員&I隊員とともに行いました。
Mission:01
プローブ装着部位別のSpO2タイムラグ差を調査せよ
検証方法
検証した装着部位は当ICUでSpO2の測定に使用される[手指][足趾][額][耳たぶ]。時間差を比較するためにも,この4箇所に各専用のプローブを装着し,同条件での同時測定を行いました。
ただし,測定機器は諸事情により統一できず,[手指][額]はパルスオキシメータ専用機器,[足趾][耳たぶ]は生体監視モニターの2種類で行い,生体監視モニターは1機種に統一しました。体位は仰臥位です。

呼吸停止を見立てて息どめを行い,息どめを始めたところからカウントを開始。そして,経過時間ごとに各プローブ装着部位のSpO2値の変化を記録。
4回行いましたが,1人の記録係で4つの機器を同時に記録しなければならなかったのでちょこちょこ抜けてしまったのもあり,その中で最も詳細に記録がとれた1回を次のグラフに示します。
結果および結論

測定部位によって,SpO2が下がり始めるまでの時間に大きな差があります。
耳たぶでは15秒後に下がり始めますが,その他の測定部位では下がるまでに時間を要しています。一番遅延している足趾では1分以上の開きが見られています。また,測定部位として最も使用されることが多い手指で耳たぶから30秒ほどの遅延が認められます。
酸素化をリアルタイムに知ることができると言われるSpO2ですが,測定部位によってはリアルタイムではないということがわかります。
また,今回は1回ぶんの結果のみグラフにしましたが,4回中の2回は数回深呼吸をしてから息どめを行い測定しました。その場合,さらにSpO2が下がり始めるまでに時間を要します。
つまり,酸素化が十分な状態(または過度の状態)で呼吸が止まるとSpO2値に反映されるまで時間がかかり,SpO2だけに注目し「大丈夫だ」と思っていると発見が遅れてしまうということです![]()
SpO2は酸素化を評価できる有効なモニタリングですが,SpO2だけに頼ってはいけません。また,SpO2の数値が反映されるまで時間差を生じることも考慮して測定部位を選択する必要があります。
今回の初ミッション。これは前々からやってみたいと思っていたことですが,実際やってみると,やっぱりおもしろかったです。このミッションにスカウトしたY隊員もI隊員も,実際に差が出る結果を見ておもしろかったようです![]()
「実際どうなの?」という事柄を検証する『しらべてみ隊』。何かについて検証してみたいと思ったら誰でも『しらべてみ隊』の隊員です。

Y隊員,I隊員,ありがとう![]()
感謝の印に ―
(ノ~ 〓~)ノ ワタシノ アツーイ クチヅケヲ...
遠慮無用(笑)
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