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PEEPとは?(+動画)

PEEP(positive end-expiratory pressure;終末呼気陽圧)とは,呼気に一定の圧をかけること。読み方は『ピープ』です。なぜ,呼気時にも圧をかけるのでしょう?

このエントリではYouTubeに投稿されている動画から2つ紹介します。視覚的にみるとわかりやすいと思います。

がなくなると肺胞は虚脱してしまいます。これはゴム風船がペチャンコの状態と同じ。ゴム風船を膨らます時,なかなか膨らみません。だけど,ある程度膨らむとあとはスーと膨らんでいきますよね。

これと同じで,PEEPをかけることによってある程度の膨らみを残しておき吸気時にスムーズに肺胞が膨らむようにします。ある程度の膨らみを維持することで酸素化が改善されます。この"ある程度"を設定するのがPEEPの設定です。

また,肺胞が完全な虚脱と再膨張を繰り返すことによって肺サーファクタント(肺胞が潰れるのを防ぐ物質)が減少しVALI(人工呼吸器関連肺障害)を起こすとも言われ,PEEPをかけることによってそれを予防します。

PEEP(圧波形)

かし,高いPEEPでは循環動態に影響を及ぼすことがあります。PEEPをかけることによって胸腔内圧が上昇し,その結果,静脈還流の抑制,心拍出量が減少し血圧が低下します。また,頭蓋内圧亢進の原因になるとも言われています。

ちなみに,生理的PEEPは3~5cmH2O,この位ではこれらの悪影響は起こさないとされ,最低でも生理的PEEP程度はかけるのが一般的です。ただし,血圧が維持できない極度の状態においては,PEEPをかけない症例もあります。


PEEP設定は全ての人工呼吸モードの設定項目にありますが,PEEP設定しかないモードがCPAP。

CPAPは換気動作自体(吸ったり吐いたり)の補助はせず,肺胞が閉じきらないように圧をかけているだけのモードになります。もちろん,自発呼吸がない患者さんや自発呼吸が極端に弱い患者さんには適用できません。

→画像Clickで大きな画像が表示

次の動画はPEEPレベルを0から15に上げ,リクルートメント完了後,また0に下げているものです。呼気時(肺がしぼむ時)に注目しながら見て下さい。

↓PEEPレベル(0~15cmH2O)の肺

Image:PEEP 0 Image:虚脱混在 Image:PEEP 15
PEEP 0 虚脱混在 PEEP 15

実際に動画で見るとよくわかりますよね。ちなみに,肺胞の虚脱は気管吸引によっても起こります。痰がない(痰をとる必要がない)のに吸引することは悪影響しかありません。気管吸引を行う前に,痰が存在するかどうか,そして,吸引が本当に必要なのかどうかアセスメントしなければいけません。

次の動画はリクルートメント中の肺胞です。時間をかけながら虚脱した肺胞が少しずつ膨張していく様子がわかります。リクルートメントとは,虚脱した肺を再膨張(再開通)させること。虚脱した肺胞ではガス交換できません。

↓リクルートメント中の肺胞

肺胞は必ずしも均一に膨張するのではなく,先に膨らみやすいところが膨らみ,膨らみにくいところは一度虚脱するとなかなか膨らみません。完全な虚脱(しぼみきる)を防ぐのがPEEPです。

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